『ライフイズストレンジ ダブルエクスポージャー』(Life is Strange: Double Exposure)のストーリー考察です。
サフィを撃った犯人は?
導入部分は殺人ミステリーな雰囲気でしたが、結局犯人の正体はそれほど重要ではなかったので、ハッキリと明かされずに終わりました。マックスの目標は犯人探しではなく、「サフィを守り抜くこと」だったからです。
でも、犯人は誰だったのか考えてみます。
唯一の証拠は、マックスが銃口を向けている写真。これについて、マックスは「たぶん未来のどこかで、この写真の瞬間まで時間を遡って、撃った」と言っています。未来のマックスが時間を遡って撃ったとしたら、12月4日夜はマックスが2人いたことになります。高台に向かう途中で銃声を聞いた現在のマックスと、高台でサフィを撃った未来のマックス。
ってことは、未来マックスはタイムワープしてきた?
未来マックスが撃った説
チャプター3で上記の写真を使ってタイムリープしましたね。
1作目では必ず自撮り写真を使ってタイムリープし、過去の自分がいた正確な瞬間に移動していました。今作は自撮り写真ではなく他撮り写真を使用しているので、1作目のタイムリープの法則とは異なっていると思われます(作中で特に説明ありませんが)
今作は時間軸を移動できる能力がある点を考えると、写真が撮られた別の時間軸に飛んだのではないかと思います。
飛んだ時間軸では、サフィがマックスの写真を撮った後、巨大竜巻に気づいて「へえ、ここにも」と言います。全く動じていません。竜巻は初見ではないような態度です。続けて彼女は「呪われてるのかも、私たちもマヤも」と言い、マックスの質問を拒否して、いいから引き金を引けと睨みつけます。
チャプター5の終盤と似たような展開ですが、サフィの態度が180℃違いますので、これは別の時間軸で間違いないと思います。
ここからは私の推測になりますが、苦渋の決断を迫られたマックスは、サフィからカメラを取り、高台に発生していた時空のゆがみを利用して12月4日へタイムワープし、高台にいたサフィを撃ったのではないでしょうか。そしてサフィのカメラを入れ替えた。 きっと自分ならカメラに収められた例の写真を使ってタイムリープして、別の時間軸の未来を見るだろうと予想して。
そうして未来マックスは過去の自分に託して、元の時間軸へと戻った……と考察。
12月4日の本来の歴史ではサフィは生きているが、未来マックスが過去に戻ってサフィを射殺したことで歴史改変が起き、"サフィが死んだ歴史"が新たに生まれ、2つの時間軸に分岐した。サフィは【死んだ/生きてる】の両方の運命が存在する、シュレディンガーの猫状態になった。
時間軸の分岐の影響で、マックスは2つの時間軸を移動できるようになった。
……という説。ゲーム内で説明がないので、ほとんどが私の憶測になります。
タイムラインを考える
未来マックス犯人説の場合の図。
タイムラインA:本来の歴史
- 未来のある時点でサフィ暴走・巨大竜巻発生
- マックス、12月4日へタイムワープする
タイムラインB:サフィが死んだ世界(改変された歴史)
タイムラインAの未来マックスが過去に遡り、サフィを撃ったことで生まれた、新たな時間軸。
12月4日にサフィ死亡。
タイムラインC:過去改変後のサフィが生きてる世界(本来の歴史から逸脱した歴史)
タイムラインAと同じ「サフィが生きてる世界」だが、タイムラインBのマックスが時間軸を行き来できるようになったので、本来とは違う行動を取ると思われる。そのため、本来の歴史から変化していく。
サフィの生死でタイムライン分岐
未来マックスが過去改変したことで、タイムラインBとCが同時に存在している状態になった。すなわち、サフィは2つの世界で「生きている」と「死んでいる」が同時に存在している。
タイムラインD:融合・崩壊しかけの不安定な世界
チャプター4のラスト、マックスがサフィを連れてフクロウの写真にタイムリープした時間軸。
フクロウの写真はサフィの死によって時間軸が分岐する前に撮られたものなので、マックスは分岐前の静寂な夜に戻るだろうと予測した(タイムラインAの12月4日)。しかし、竜巻のトリガーである暴走サフィを過去に連れてきたことで竜巻が過去にも侵食し、融合または崩壊しかけている不安定な時間軸に飛んでしまう。
タイムラインE:BとCが統合された世界
チャプター5でマックスがサフィを救い、竜巻を止めて時間軸の崩壊を防ぐ。タイムラインBとCは収束(デコヒーレンス)し、新しい統合された世界が誕生した。
ポラロイド写真は何だった?
無数に存在する、いずれかの時間軸で撮られた写真が時空のゆがみによって断片的に残されたのだと思います。タイムラインA:本来の歴史の写真か、あるいは別のタイムラインか。
アルダーマン刑事が消滅したのはなぜ? サフィの死亡現場に花が咲いていた理由は?
未回収の伏線なので理由は明かされていません!
……ですが、未来マックス犯人説で考えてみます。
サフィが死んだ世界は過去改変で生まれたので、時空が不安定だと思われます。その中でも、高台は最も時空のひずみが発生していたと思われます。高台への道中では、サフィが使用していたマグカップが何個も木に埋まっていたり、サフィのスマホが落ちていて過去の通話が聞こえたりします。高台でレジーがパズルをいじる過去の自分を見たことや(パズルは今朝マックスに渡していたから過去のレジーです)、アルダーマン刑事が過去の自分を見たことや、サフィの遺体があった場所にスノードロップが咲いていたことは、時空のひずみの影響ではないかと。
アルダーマン刑事はサフィの事件を他殺とみて、マックスを疑っていました。未来マックスが犯人だとしたら、現在の時間軸(タイムラインB:サフィ死亡世界)には犯人が存在しないので、その矛盾を強引に修正しようとする時空のひずみが刑事を排除したのではないでしょうか。高台で刑事が存在ごと消滅したことで、捜査状況が他殺から自殺に修正されました。
刑事消滅前と後で、ダイヤモンドのコメントが変わっています。消滅前はサフィを撃った犯人をアルダーマン刑事が捜査中との噂の話をしていて、消滅後は自分で命を絶ったという話になっています。歴史が書き変わっています。
グウェンのUSBを燃やさない方がいい理由
サフィの変身能力は、相手の認識をバグらせて変身しているように見せる、いわば認知バグの能力です。
マックスが「脳の中をサフィが通り抜けた気がした」と言っており、サフィは相手の脳・意識に入り込んで、自分の顔・声・姿の情報を書き換えるような感覚みたいです。
これはカメラ越しでも作用する能力です。グウェンに化けたサフィがカメラ目線だったのは、認知バグの能力を発揮していたからかもしれません。
『X-MEN』のミスティークみたく、本当に自分の姿を変えるわけではないんです。
サフィが変身できる対象は、リアルで会ったことのある人だけ。面識のない人には認知バグを発揮できないと思われます。
もしグウェンに化けた例の映像をサフィと面識のない人が見たら、変身は成立しないのでは?
私の予想では、サフィと会ったことがない人がグウェンの例の映像を見たら、変身していない姿にしか見えないのではないかと思います。だから証拠のUSBは燃やさない方がいいですね!潔白を証明する見込みはあると思います!
サフィの能力の恐ろしさとは?
サフィが能力に目覚めたのは高校生の時らしいので、もしミスティーク並みの変身能力だったら、もっと好き放題に暴れてたと思うんですよね。面識のない人には認知バグを発揮できないことや、認知バグを引き起こす際に相手の脳に自分の意識のかけらを残すこと(いわゆるキャッシュ)、これらの制約があるからか、サフィはあまり能力に頼ってこなかったのかなと思いました。
ですが、チャプター5でサフィが暴走した時に、大学周辺の人々がサフィに意識を乗っ取られて、サフィの言動と同期していましたよね。これは恐ろしい能力では?!
もしこの能力が制御できるようになったら、面識のない人に対しても一斉に意識を乗っ取って、認知バグを植え付けたりできるんじゃない?
サフィは能力者を探す旅に出ましたけど、探し出してどうしたいのかは全くの謎です。マグニートーみたいな悪役になる可能性もあるし。
終盤でマックスが竜巻に飛び込んだ理由
その場の勢いです。
いいじゃないですか、勢いは大事です。マックスはもう誰かを犠牲にするなんて選びたくなかったんです。
『巻き戻し能力にはもう用はねぇ!ハジキも必要ねぇや……!竜巻なんか怖かねぇ!飛び込んでやらぁぁ!』
サフィの運命は最初から決まっていたんだと思います。タイムラインA:本来の歴史を繰り返すように、タイムラインCでも巨大竜巻が接近する。サフィの暴走に伴う嵐は、どの時間軸でも止められない運命。
「運命は変えられない」とよく言っていたマックスが、諦めずに嵐に飛び込んで運命に立ち向かった……。こう解釈すると、マックスめっちゃかっこいいシーンではないでしょうか。
でも、初見プレイ時は意味がわからなくて「は?」ってなっちゃいましたね…。
フクロウの意味とは?
今作では度々フクロウが登場しますが、私は『ツイン・ピークス』のオマージュかなと思いました。『ツイン・ピークス』では「フクロウは見かけと違う」というセリフがありましたからね。しかも1作目は『ツイン・ピークス』からインスピレーションを受けており、作中に多数のオマージュが登場していました。
ヴィンのタロットカード"運命の輪"にフクロウが描かれていました。フクロウは変化を表しているんじゃないかと。青い蝶は言わずもがな、クロエですよね~。でも、今作は別の象徴のような扱われ方をしていると感じました。下の青い蝶は過去を表していて、過去はずっと羽ばたき続けているってことかなぁ。
つまり、変化の羽ばたきと過去の羽ばたきが、運命を動かす。サフィとマックスを現わしているのかと思いましたが、まさか続編を示唆しているのでは…!?
本作の考察は以上です。ここからは余談と続編の話。
余談
1作目の見方が少し変わった
竜巻の原因である暴走サフィを撃つかどうかってくだり、超能力者を殺せば竜巻は止められるってことですよね?ってことは、もし1作目のラストでマックスが自己犠牲をしたら、竜巻が止まって街もクロエも助かったかもしれないってこと!?
えぇー……ショックだわ。能力の代償は自らの命で清算されるのか?
サフィが自らの命と引き換えに全て終わらせようとしたのは、1作目でもありえたかもしれない選択……。今まで考えもしなかった。1作目の見方が少し変わってしまった。
考察向きのゲームじゃない
ここまで書いといてアレですけど……😅
このゲームは場当たり的な展開が多く、物語の整合性よりも一時的な盛り上げ演出を優先しています。その最たる例がアルダーマン刑事の退場劇です。初見プレイ時はすごく驚いたシーンですが、全クリ後に振り返ってみると「あれは何だった?」と疑問が残ります。刑事が登場した必要性が薄く、ご都合主義的だと感じました。
前作「トゥルーカラーズ」に引き続き、今作も超能力の使い方がシナリオ都合です。1作目では自撮り写真でタイムリープするといった一定のルールがあったのに、今作はルールが曖昧です。その場その場で都合よく新しい能力を発揮する。超能力を「どう使うか」考えるのがLiSの根幹だったのに、もはや物語の都合で発動する「道具」でしかない。
次回作も同じ路線だとすると、超能力はご都合主義的な道具でしかなく、説明不足で物語の整合性が薄く、細かいこと考えても仕方ないわけで。深く考えずに遊んだ方がきっと楽しめる。考察は野暮かもしれん。
『クロノ・クロス』を思い出した
チャプター5で竜巻に飛び込んだ時、月が2つ出ているのを見て、昔のRPG『クロノ・クロス』を思い出しました。
『クロノ・クロス』は主人公が生きている世界と死んでいる世界を行き来するストーリー。複数の時間軸が入り混じった世界で、月が2つ出ていました。
だから『LiS:DE』も、竜巻の中で月が2つ出てたのは、2つの時間軸が入り混じっていたから?と思いました。ダイヤモンドは「嵐の目」だと言ってましたけど。
考察は以上です。ネタバレありの感想記事も書いてます!
➡『ライフイズストレンジ ダブルエクスポージャー』ネタバレ感想
LIFE IS STRANGE (C) 2015-2024 Square Enix Ltd. All rights reserved.
記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。






